2020年10月4日日曜日

『後藤喜一×ぴあ』

  野明に続いてまさかの『後藤喜一×ぴあ』(ぴあ編)、発売。他のメディアよりもクローズアップされる機会が比較的少なかった小説版や、人間関係では警視庁幹部達が採り上げられるなど、各メディアの『パトレイバー』をしっかり把握しているなという印象。メインは、後藤役の大林隆介&しのぶ役の榊原良子両氏のリモートによる対談で、読み応えあり。押井守監督へのインタビューは…押井さん、もう散々いろんなとこで後藤の事を喋ってるので、他の人へインタビューしてほしかった(苦笑)。

 後藤はよく「普段は昼行灯だが実はカミソリのキレ者」と形容され、これはたぶんコミック版の「ちゃんとした大人」という描かれ方や、劇場版での行動力と洞察力の影響で「カミソリ」部分が目立ってるからだと思うんだけど、僕の中の後藤はテレビ版や新ビデオ版の「昼行灯」なのでした。例えば、高層タワーで火災が発生して出動した時に、火災現場なのにタバコ吸いながら「なんだってこんな高いモノ作るわけ?」と言ったり、熊耳の「合わせて10団体(過激派)から犯行声明が送られてきました」っつー報告に「そりゃ、イタズラでしょうが。ったく、世の中にはヒマな人が多いんだからぁ」っつって相手にしなかったり、逃走して向かって来る犯人に「ちょーっと待ったーと言って待つヤツはいないなー!」とハナから止める気がなかったりと、そういうところが僕の好きな後藤で、決して上司にはしたくないという(笑)。遊馬も「こういう人の使い方は止めてもらいたいんですけどね!」って言ってたし。

 そんなわけで野明本と並べるとちょっと嬉しい…んだけど、高田明美先生の描く後藤、というか、太田やひろみなど、男性キャラが年々テキトーな感じになってる気がするんだよなぁ。似てないというよりテキトーっつーか幼くなってる。逆に女性キャラはどんどん色っぽく艶っぽくなってるので、男性キャラに興味が薄れてる感じ。まあ、いいんだけどね。

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