2019年8月11日日曜日
『太陽にほえろ!200回記念名場面集』
先月(←日記として最もダメまった出だし)、ネットでは定価の3倍ほどの1冊2,000~3,000円のプレミアが付いてる『太陽にほえろ!名場面集』が古本屋にて5冊セット1,500円で売っていたので、マジかー!値札の桁間違えてんじゃねーか!?と半信半疑でレジまで持って行ったら、ちゃんと1,500円!1冊300円!うおー!あり得ん!お金を払ったにも関わらず、いたいけな万引き少年の様にドキドキしながらそそくさと店を退散。
状態も相当よく、1巻目の『太陽にほえろ!200回記念名場面集』(日本テレビ放送網編/小西康夫撮影)なんて76年発刊なのに(僕、1歳だわ)、表紙の色褪せ以外は全く問題なし!カラー&モノクロのA4版全77ページ。最後のページには出演者全員のサインが掲載されているのが珍しい。
『太陽』のオリジナルメンバーは、石原裕次郎氏のボス、露口茂氏の山さん、下川辰平氏の「野崎太郎(長さん)」、竜雷太氏の「石塚誠(ゴリさん)」、小野寺昭氏の「島公之(殿下)」、セミレギュラーとして関根恵子氏(現高橋恵子)の「内田伸子(シンコ)」で、当初はボスと新人刑事のマカロニのダブル主演で1クールだけの予定だったんですが、最終的には14年4ヶ月、全718話の超ロングラン番組となったわけで、まずは200回を節目にっつー事で72年7月放送の第1話「マカロニ刑事登場!」から76年5月放送の第200話「すべてを賭けて」までの写真集が発売。で、どーせ誰もココ読んでないだろうから、個人的に気に入ってるエピソードを1冊おきに2~3、タラタラと書いてみたい。つっても、『太陽』における殉職回は特別なので、あえてそれ以外で。
当初はギラギラした男臭ささが前面に出ており、200話までの間には、本冨士署より早見淳(マカロニ)の着任→1年後に殉職→七曲署矢追町派出所より2代目新人刑事の松田優作氏演じる「柴田純(ジーパン)」着任→1年後に殉職→婚約者シンコの退職→七曲署矢追町派出所より勝野洋氏演じる「三上順(テキサス)」着任→城南署より宮内淳氏の「田口良(ボン)」着任。ボンとテキサスの若手コンビ体制となり、テキサスは「1年目のジンクス」を乗り越え2年目に突入と、わりと激動ですな。
マカロニは前述の様に主演だったわけですが、ジーパン編からはマカロニ編以上に他の刑事達が主演を務める回も増えます。まずは第65話「マカロニを殺したやつ」。第52話「13日の金曜日マカロニ死す」から3ヶ月、未だ犯人逮捕に到らず、時だけが過ぎた頃、容疑者らしき男が浮上。ゴリさんは我を忘れるほど暴れ、殿下は通行人がいるにも関わらず男に発砲。これをボスが「誰だってマカロニを殺した奴は憎いが、その感情を抑える事ができなければ、オレ達はただの暴力団と同じだ!」と戒め、それを聞いたジーパンは、皆がマカロニの事を大切に想っているのを羨ましく思い、つい「自分が死んだら…」と言ってしまいます。その時、普段は温厚な長さんが珍しく怒鳴りつけ、仲間を失った人間がその度にどれほど辛い思いをするか、命の尊さを語ります。この「命の尊さ」は最終話まで一貫した『太陽』の根幹のひとつ。
第79話「鶴が飛んだ日」。殿下が暴力団の罠にかかり、覚醒剤中毒に。禁断症状を克服するため、山さんが自分と殿下を手錠で繋ぎ、共に一晩を過ごすわけですが(←誤解を招く表現)、甘いマスクで女性に優しいいつもスマートな殿下の豹変ぶりたるや、小野寺氏の迫真の演技。実際の撮影でも2人は本物の手錠で繋がり、お互い手首が血だらけになりながら、露口氏は「全部殿下の演技に任せるから好きにやってみろ」と言ったそうです。このエピソードは視聴者からの投稿プロットが採用されたそうですが、小野寺氏の鬼気迫る演技に誰もが圧倒されると思うので、全718話の中でもベスト3に入るかなー。
第163話「逆転」。ゲストの犯人役に、城北署警視を演じる西村晃氏。七曲署でも一目置かれるベテラン警察官相手を取り調べる山さんとの緊張感溢れる駆け引きに次ぐ駆け引きを描いた、全編の4/5が取調室の中での撮影という意欲作。これ以降、第183話「金庫破り」での大滝秀治氏、第195話「ある殺人」での下元勉氏ら、ベテラン俳優との心理戦を描いた「山さんの対決シリーズ」とも言えるエピソードが時折挟まれます。オリジナルメンバーの中では、山さんだけキャラクターが固まるのが比較的遅く、初期は短髪角切りで、ヒマさえあれば勤務中でも麻雀をしに行くちょいアウトロー的な役だったのが、テキサス編あたりからようやくボスの参謀役としてのキャラクターに収まります。
やー、自分のブログだと長々と好き勝手書けるのでいいなー。どうせみんなお盆休みで帰省してて、こんな辺境ブログなんか見てないと思うので、この話、なんとあと4回も続きます(えー)。
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