2022年10月3日月曜日

ザムフィールよ、安らかに

  99年2ndステージ~00年2ndステージまでジェフの監督を務めたニコラエ・ザムフィール氏、逝去

 チームは3年連続残留争いの2年目。1stステージ限りで前任のゲルト・エンゲルスを解任し、2ndステージよりルーマニアから招聘したザムフィール監督が指揮を執り、1stステージで16チーム中15位だったチームを最終節でJ1に残留させた功労者。特に終盤は、第12節対浦和レッズ戦で敗戦して自力残留の芽が潰えたものの、第14節対アビスパ福岡戦では得失点差10を5-0の圧勝で帳消しにし、アビスパを残留争いに引き込むと、最終節対ガンバ大阪戦で完封勝利し、残留を果たした。DF登録だった中西栄輔の得点力の高さに目を付け、FWとして出場させたり、当時高校生だった阿部勇樹を起用した采配も見事に当たった(まあ、これには当時のジェフの台所事情もあるけど)。

 だが、翌年も残留争いに巻き込まれた事から、「私を変えた方がいい」と自ら身を引き、ズデンコ・ベルデニックを新監督に推薦して潔く退任した。思えば、ザムフィールがいなければ、その後へと続くベルデニック→ジョゼフ・ベングロシュ→イビチャ・オシムという「オシムライン」もなかったかもしれない。そのオシム監督とは、05年のオフシーズンに教え子のガブリエル・ポペスクを売り込み、ナビスコカップでは覚醒したポペスクの活躍もあって優勝を果たした。

 個人的にはサポーターとの距離感が近い最初に親しみを覚えた監督だった。苦しい時代にジェフの指揮を執ってくれて、ありがとうございました。

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