2017年10月14日土曜日
戸田くん その3
3期鬼太郎を描く時は「らしさ」を出すため、これまでクドめのセル塗りでしたが、コピックドローイングペンでペン入れしたものをどれだけ乾燥させればコピックに滲まないかというのを試したかったので、1ヶ月以上乾燥させっつーか忘れていたものにグリグリ着彩。さすがにこれだけ時間が経ってるので全く滲まず。いや、公式サイトやらネット上では「滲まない」って書いてるんだけど、実際1日2日だと滲むんですよねぇ。なので、ちと試してみたかったのでした。血痕のスプラッシュスパッタリングもやってみたかった演出。血痕なし版も置いときます。
3期鬼太郎は戸田恵子さんが声を当てていたので、ファンの間では俗に「戸田くん」と呼ばれています。1期と2期は「野沢さん」、4期は「松岡くん」で5期は「高山くん」。鬼太郎っていっぱいいるし(笑)。
で、ここからはちょっとマニアックな話になるので、みんな付いてくるよーに。『ゲゲゲの鬼太郎』アニメ版の考察をしてみると、1期(白黒アニメ)は妖怪対人間の覇権争いの戦争で、妖怪側が圧倒的に強い。鬼太郎の立場はやや妖怪側寄りの中立だけど、人間側が加害者であると思った場合は人間にも容赦なく制裁します。2期は一見すると人間側が強く描かれるが、妖怪側はなりを潜めているだけで、依然として力は強い。鬼太郎の立場は1期に近し。3期はこの世を謳歌する人間側に対し、古く忘れられた存在に成り下がった妖怪側が個々or組織的に人間側へ実力行使に出ます。鬼太郎は最も強く、好戦的な描写がされているも、基本的には人間側のヒーロー然として描かれており、人間と妖怪の共存を常に模索しています。対妖怪戦でもまずは話し合いを提案する場面多し。その話し合いが受け入れられなかった場合に鬼太郎も実力行使に出ると。容赦のない実力行使はやはりこれまで同様、人間側に非があった場合はそっちに向けられる事もあり。4期は人間側が強い。5期は人間は人間、妖怪は妖怪それぞれの世界で生きています。
でで、僕の好きな3期は、作画監督ごとの個性的な作画やケレン味溢れる演出も好きだけど、竜童組の川崎真弘氏(故人)による和楽器とシンセサイザーによる劇伴があってこそだと思ってます。「子供向けアニメ」の劇伴は今より格下に見られた時代(特撮なんかもそうですな)、安易な和楽器中心の使用ではなく、宇崎竜堂氏率いる竜堂組ならではのハードな曲が多く、この川崎真弘氏の劇伴がなければ3期をここまで愛してなかったかもしれない。ドラムとベースを効かせ、ギターのソロが光る珠玉の名曲だらけで、特に戦闘シーンではこれまでにない『鬼太郎』の描写に大いに貢献しています。
つーわけで、上記の戸田くんは本気の怒り地獄モードで描いてみました。
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